記者、リッチー・ブラックモアを語る
雑誌「Guitar World」の1991年2月号の記事がウェブに転載されたもの。以前に紹介した「リッチー、インギーを語る」と同じインタビューより。
→ Deep Purple’s Ritchie Blackmore Discusses His Development as a Guitarist
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ホテルのロビーでリッチー・ブラックモアを待っている間、編集長と私は少しビクビクしていた。彼の短気さとマスコミ嫌いは伝説的だったし、さらに悪いことに、彼に近しい人から「奴ぁヤバいぜ」と警告されていたせいもある。レコーダーがちゃんと動くかチェックしていると、嫌な妄想が繰り返し私の脳裏を横切るのだった。 – インタビュー開始。最初の質問をする。「今回のディープ・パープルはこれまでとどう違いますか?」。ブラックモアは私をにらみつけ、怒りで顔が見る見る紅潮していく。「よくもそんなことが聞けるな」。彼は怒鳴る。「これでもくらえ!」。そして、白いストラトで私の脳天を殴りつけ、ストラトは粉々に砕け散る。彼は怒り狂ったまま、大股で出て行く。インタビュー終了。 – 実際にはそんな恐ろしいことはしないだろう、と自分に言い聞かせて気を静めようとするが、ある記憶がよみがえる。彼は若い頃、走っている車から通行人、特に車椅子の老婦人に、小麦粉の詰まった袋や卵やトマトを投げつけるという立派な趣味を持っていたのだった。
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そうこうしている内に、ブラックモアの都合がついたと、彼の側近が伝えてきた。彼は例によって黒で決めて、白いシャツを着ている。手を差し出すと握手してくれて、これは良いサインかも、と私は思った。「始めてよろしいでしょうか」と聞くと、彼はうなずいたが、最初の質問を発するより先に、レコーダーを指差して、「動いてないぜ」。「うわ。壊れた!」。最も恐れていたことが現実になった。編集長は私をにらみ、その顔に恐怖が走った。だが、機械をチェックすると、ちゃんと動いているようだった。なので、ブラックモアにおそるおそる「動いてます」と言うと、「言ってみただけだ」。それがインタビューの始まりだった。すると、噂とは裏腹に、彼はとんでもないナイスガイだということが、すぐに判ってきた。目の前で手品までやって見せてくれたのだ。2時間後、ホテルの人が「そろそろ閉めます」と言ってきたので、私たちはリッチーに心からの感謝を述べた。「話を聞いてくれて有難う」。マスコミ関係者の悪夢はそう言った。
インタビューした記者の前書きだ。
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